間が随分あいてしまいました。

すっかり寒くなり、乾燥する季節になりましたね。
最近は保湿剤やステロイドなどの塗り薬を処方される方が増えています。

塗り薬を処方されたことがある方は多いと思いますが、「どれくらい」を「どうやって」使うかというのが大切です。

塗り薬は手軽に使えることから、塗る量を自分で調節できてしまいます。
そうすると、塗る量が不十分であったり、過剰になってしまいます。

特に、量に気をつけていただきたいのはステロイドです。

従来は、ステロイドの副作用を考慮して薄く塗るように説明してきましたが、現在はしっかりと多めに塗るようにお伝えしています。

使用する場所によって使うお薬の量が異なります。その際に使用されるのが「FTU」です。
FTUはfinger tip unitの頭文字で、大人の人差し指の先端から第一関節にのる軟膏/クリームの量でおおよそ0.5gに相当します。(25gチューブなどの口径が5mmのもので)

1FTUで成人の両手に塗り広げられる量になります。

顔と首・・・2.5FTU
両腕・・・8FTU
両足・・・16FTU
胴(おなか側)・・・7FTU
胴(背中側)・・・7FTU

数字にすると分かりにくいかもしれませんが、実際チューブを出してみると、想像より多いことに気付くと思います。

効き目をよくするには、正しく塗ることも必要です。

ステロイドを使用する場合は、そっと乗せるようなイメージで厚めに塗ります。
こすったり、擦り込むような塗り方は、皮膚に刺激を与えてしまうため逆効果です。
また、アトピーや湿疹などは炎症部位が盛り上がっています。擦り込むように塗ると、盛り上がっている炎症部位にお薬が乗っていないことになってしまいます。
「こすらず、のせるようにそっと」をこころがけましょう。

保湿剤は逆にマッサージしたり、擦り込む様に使用すると効果的です。
体の軸に対して直角になるように、しわにそって、てのひら全体を使ってやさしく丁寧に刷り込みましょう。

次回は、塗り薬の使用期限や保管方法についてお知らせする予定です。

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