前回は、塗り薬の塗り方について取り上げましたが、今回は使用期限や保管方法について取り上げます。

まずは、使用期限についてです。

一般的に、チューブのお薬の場合は、通常の仕様方法をしている限り使用期限内であれば問題ないと考えられています。薬局でもらってくるようなチューブのお薬には底の部分に使用期限が印字されていますので確認してみてください。

ただし、少し使うのに間があいてしまったようなときは、先端を少し捨ててから使用するとよいでしょう。

薬局で混合調剤したものについては、チューブのお薬よりも細菌汚染されやすいので、使用開始から1ヶ月くらいを目安にしてください。

次に、保管方法についてです。

塗り薬には、適切な保存温度というものが存在します。特徴的なものを以下に挙げます。

・アクトシン軟膏 10℃以下

・ゾビラックスクリーム 16℃から30℃

・デュアック配合ゲル 2℃から8℃

・ベピオゲル 凍結をさけ25℃以下

・マイコスポール外用液 室温(約3℃以下で凝固)

・ユベラ軟膏 15℃以下の冷所

ほとんどのものは、室温で保管できますが、上に挙げたもののように室温保管ができないものがあるので注意してください。

また、夏場は室温が30℃を超えることがあります。そういった場合には室温保存のものも冷蔵庫で保管しましょう。

あまりに暑くなるところで保管すると、基剤が溶けてしまい、その後冷やして固めてもお薬の均一性が損なわれて、十分な薬効が期待できなくなってしまいます。

なので、車のなかに置きっぱなしは絶対ダメですよ!

また、薬局で混合調剤されたお薬は季節に関わらず冷蔵庫で保管するのが望ましいと言われています。

最後に、塗り薬の細菌汚染対策についてです。

・使用前に石鹸で手指をよく洗う

・直接患部にチューブをつけて塗布しない

・綿棒を使用し、お薬を取る

・一度取り出したお薬を容器にもどさない

・しばらく使用していなかった場合はお薬の先端を少し取り除いてから使用する

・開封日をチューブや容器に記入しておく

・混合されたお薬は冷蔵庫で保管する

ぜひ参考にしていただいて、塗り薬を正しく使用/保管してくださいね。

 

 

今回の記事は、スズケン医療情報室の情報を参考にしました。スズケンさん、いつもありがとうございます!